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婦人科がん検診してますか?

がん検診の話題に戻りましょう.

がん検診は,必ずしも濃密に受ければいいわけではなくて,症状がない時点においては科学的に認められた方法を遵守するのがいいでしょう.


あまりにも過剰に「がん検診」を行うことで医療機関の業務を圧迫することがあります.

例えば,がん検診(多くが病気なしの方が対象)に時間をとられてしまって,精密検査で本当に病気の方にリソースが割けなくなるのは本末転倒です.よほど医療リソースが不足している地域では,検診によるスクリーニングは行わずに症状がある人のみ早期診断する方法の方が効率的かもしれません(スクリーニング(検診 / 健診)プログラム:ガイドブック).


子宮頸癌についてのがん検診は,こちらにも示されているように

  • 細胞診単独法 2年に1回(20-69歳)

  • ヒトパピローマウイルス(HPV)検査単独法 5年に1回(30-60歳)

が基本となっています.


子宮頸癌については,ヒトパピローマウイルスとの関連が明確になっていますので,HPV検査でのスクリーニングも評価されています.


ちなみに,日本では色々な出来事があってHPVワクチン接種が世界と比べて遅れてしまい,その結果先進国の中で唯一日本だけが子宮頸癌の発症が増えているという異常事態になっています(ケアネット).

日本で接種が推奨されなくなってしまった時期に対象であった女性について,国がキャッチアップ接種を行っているようです(厚生労働省HP).3回の接種(6ヶ月)が必要なようですので,2024年9月中に始めると最後まで公費で対応できるようですね.

もしこれらの情報をご存知ない,未接種の対象となる方がいるようでしたら是非教えてあげてください.ただ,どんな医療行為も最後はそれぞれの方がメリット・デメリットを考えて行動していただくのが基本ですので,いろいろな情報をきちんと吟味することから始めてみてください.

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