感染症の流行状況の確認方法
- happyhealthlab
- 2024年12月15日
- 読了時間: 2分
先日,名古屋在住の友人の子供が顔の頬を中心に赤い発疹が出て,相談を受けました.
ちょうどYahooの記事を読んでいたので,伝染性紅斑(りんご病)だろうということは想像できたのですが(厳密には抗体検査などで診断されたわけではありません),実際どれぐらい世の中では流行しているのだろう?と疑問に思いました.
マイコプラズマ肺炎もそうですが,今の時期はインフルエンザもヒトからヒトにうつっていく病気になりますので,自分の周りでどれぐらい「その病気の患者」がいるかで自分の感染リスクもある程度見積もることができます.
実際,新型コロナのときには,地域でどれぐらい流行しているのかで感染対策を考えたりもしていましたので,一般の方だけでなく医療機関でも流行状況に関する情報はとても大切です.ただし,この『地域』の流行情報が大切で,静岡にいながら北海道の流行状況を知っても意味がないですよね.
一番簡単に知る方法は,地域の保健所からの報告を確認することです.静岡県では「静岡県保健所」が週ごとに報告を出していますので,確認をするのがいいでしょう.
例えば,伝染性紅斑(りんご病)だと,こちらのページに「定点把握感染症」という項目に記載があります(下の表の一番右).

これを見ると,静岡県全体では0.37という数字で,特に富士・静岡市・東部での感染が多いようで,西部はまだ極端に多いわけではないようです.
この数値の意味は,
・1を超える:流行の予兆
・10を超える:かなり流行している
と判断されますので,静岡県西部地域においては,まだ流行という状況ではないようです.
ただし,毎週報告されている状況を見る限りは少しずつですが報告件数も増えているようです.新型コロナのときもそうですが,都会から徐々に地方に感染が広がりますので,今後注意が必要になるでしょう.

ちなみに,すべての感染症を国が把握しているわけではなくて,
全数把握の感染症:すべての医療機関で「指定されている感染症」が診断されれば報告
定点把握の感染症:決まった医療機関だけ「指定されている感染症」が診断されればが報告
という形になっています(参照).この報告,少し前は手書きでとてもめんどくさかったのですが,今はどうなったのでしょうか.今のご時世,AIなど使って自動で報告される仕組みでいいのになと思います.
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