妊婦の解熱鎮痛薬
- happyhealthlab
- 2 日前
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最近妊婦の方に「アセトアミノフェン(商品名だとカロナールが有名)」を飲ませていいのか?という話題があるようで,アメリカのトランプ大統領の発言をきっかけにざわついているようです.

まず知っていただきたいのは,解熱鎮痛薬にはいくつかの種類があって,
アセトアミノフェン(カロナールなど)
NSAIDs(ロキソニンやイブプロフェンなど)
という種類があります.前者は,風邪を引いたり,ちょっと痛いときに処方されたりすると思います.アセトアミノフェンは効果は少し落ちますが,どちらかというと安全性で売っている薬ですので,よほどアレルギーなどを除けば「こういう患者では避けてください」というのはほとんどないと思います.ですので,もちろん妊婦や小児,高齢者でも使用されてきた歴史的経緯があります.
どうもトランプ大統領が「アセトアミノフェンと精神発達症」についてのコメントがなされた中で,それに反論すべく世界の研究者が立ち上がって「関係はなかった」と論文として発表されたようです(参照).
どんな研究も,非の打ち所のないものなんてなくて,まず全世界の人を対象にした研究なんてありえないですよね.一部の人たちだけ集めてきて,制約の中で研究が実施されます.
ですので,研究のやり方によっては,「真実ではない結果」が出ることがありますが,それは全体のごく一部となりますので,まっとうな研究を多く集めてこれば「そんなことはない」という結論が出ます.今回の研究は,今までに発表された研究を集めてきて「全体でみたらどうなの?」というものを検討しています.
ヘルスリテラシーという分野になってきますが,一つの研究が出ただけで「100%コレです!」みたいことはありえませんので,複数の研究者が「ホントか?」と検証して,やっぱりそうでしたね,となったものが「確立したもの」とされていくので,影響力のある人が言ったとしても惑わされないようにしたいですね.
最近は「ワクチンと精神発達症」の関連をトランプ大統領が言っているようですので,多くの使命感をもった研究者のお仕事に期待しましょう.


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