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グルテン関連障害って知ってますか?

がん検診の話題は少し休憩して,先日患者さんから教えてもらった「小麦粉」に関連した病気のご紹介です.

実は,病気の紹介よりも,小麦粉には

  • 強力粉

  • 中力粉

  • 薄力粉

があって,料理の種類によって使う物が違うって知ってましたか?

こちらの日清のHPを見ていただくと一目瞭然なのですが,自分はまったく料理をしないため初めて知りました.


今回,患者さんが「パンを食べると,食べて少し時間が経ってから下痢をする.でもラーメンでは同様の症状は出ない.グルテンが関連しているのでは?」というご自分で調べられたことをお話をされていて,鋭い!と思った次第です.

どちらも小麦粉ですが,

  • パン ー 強力粉

  • ラーメン ー 準強力粉

  • うどん ー 中力粉

という感じで小麦粉の種類が違うことが分かりました(初めて知りました).

おそらく含まれるグルテンの量が違うことから,グルテンの量に応じて症状が変わるのでしょう.


ということで,グルテンが関連する病気について調べてみました.

  • アレルギー:小麦アレルギー

  • 非アレルギー:セリアック病非セリアック病性グルテン過敏症

どれもグルテンが腸に入ってくると,体の免疫反応が(過剰に)起きてしまう病気ですね.


そもそも,グルテンってなんでしょうか?このグルテンがあると,軟らかくなって弾力を持つようになるようです.グルテンが多い強力粉を使うパンや餃子の皮は伸びますけど,グルテンの少ない薄力粉を使うケーキやお菓子はあまり伸びないですよね.

グルテンというのは,小麦・大麦・ライ麦などの穀物に含まれる不溶性蛋白質の総称で,プロリンやグルタミンを豊富に含む複合的な蛋白質を指します.難しいですね.要は水に溶けない複数の蛋白質の集合体を指すもののようで,

  • 小麦:グリアジンとグルテニン

  • 大麦:ホルデイン

  • ライ麦:セカリン

を含むものと決められているようです.

実は,食事で摂取されたグルテンは完全には消化されないようで,腸に届きます.多くの方はグルテンが腸に入ってきても「単なる食物成分」ですが,アレルギーや遺伝的な背景がある場合には「それは敵」とみなしてしまいます.それがグルテン関連障害です.


診断のきっかけになるのは,やはり小麦粉を使った食事を食べると症状が出て,グルテンフリーにすると症状が出ない,というところです.患者さんからお話を十分聞くのはとても重要ですね.

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