日本でも高血圧症の基準が変わります
- happyhealthlab
- 10月15日
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みなさんは血圧を測定する機会はありますでしょうか.装置はあっても測っていません!という方もいるかもしれません.

日本では,血圧 140/90mmHg以上を高血圧症の治療基準としてきましたが,これがようやく世界標準にならって「高齢者も含めて130/80mmHg以下を目指す」という形に変わっていくようです.
日本高血圧学会が出しているガイドラインが9月に改訂されたようで(どこの世界でも臨床医が目安にするガイドラインは無料で読めるのですが,なぜか日本は読めません),従来の140/90mmHg以下を目標とした治療では不十分で,130/80mmHg以下にしましょうと変わったようです.この基準はヨーロッパでは先んじて変更されていて,アメリカも追随した形になっています.
ただし,すぐに薬物治療ではなくて,
軽症でリスクも低い方:まずは3-6ヶ月の生活習慣改善を経て,目標達成ができなければ薬物治療
中等症以上やリスク高い方:薬物治療も併用しながら生活習慣の改善を目指す
ということになっています.
薬物治療のやり方は色々ありますが,まずは一つの薬から開始することが推奨されています.基本的にどの降圧薬から開始してもよいのですが,βブロッカーという種類の薬については,心臓の問題が明らかにある場合を除いて,初期治療としては避けた方が良さそうです(引用文献).
また一つの薬の量を増やしていくのか,他の種類を併用すべきかは色々と研究が出ていて,とても大きな差ではありませんが,少量を複数あわせた方が効果的と最近は考えられる傾向があるように思います(引用文献).
うまく合剤と呼ばれる,一つの錠剤の中に複数の成分が入った薬が最近はありますので,錠数を増やさずに対応ができますので,いくつかの血圧の薬を飲んでいる場合は「一つにできないか?」主治医の先生と相談していただくのもよいと思います.


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